2008年12月4日木曜日

マールイテアトル


モスクワで最も古い歴史を持つマールイ劇場。
4年前には日本公演をアートスフィアで行ったため、
知っている方もいると思います。

演出傾向としては、オーソドックスなリアリズムの舞台。
舞台監督は役者でもあるソローミン氏が務めています。
最近ではジェノバッチ、今年の新作ではシャピーロなど
外部から演出家を招いていたりします。



劇場の造りとしては、アレクサンドリンカを少しこぢんまりとさせた感じ。
帝政時代の劇場建築が感じられます。

マールイ劇場は実は2つあり、新館がモスクワの南側にあります。
こちらもほとんど旧館と同じ作りですが、若干古いものよりも席が見やすいです。



ここからは、劇場全般についてなのですが
最近、劇場の方も経営が苦しいらしく
パンフレットの値段がどんどん上がっています。
また、パンフレットに抱き合わせで、雑誌が付いてきたりするのですが
もう持っている雑誌をパンフレットを買うために、買わざるを得ないことがあります。
パンフレットだけ欲しいと言ったら、やっぱり駄目でした。

レンコムの100ルーブルを超えたパンフレットなどは異常かと思っていましたが
現在はマールイでも80ルーブル、一般的には50ルーブルを超えるのがほとんどです。

これは昔から劇場に行っていた人にとっては驚くべき事だと思います。
最近出た雑誌では、モスクワ芸術座のタバコフにインタヴューの掲載されており、
記者から劇場の値段が上がっていることについての質問がありました。

そこでのタバコフの回答が身も蓋もないもので、
チケットが買えないならば劇場には来れない。これは当然のことだ。
というものでした。ちょっとタバコフレベルの重鎮がこういうことを言うのは
いかがなものかと思いますが、彼にも思うところはあるのだと思います。
実質観客のレベルが下がる一方で、特に安いチケットを購入している人ほど
マナーが悪い人が多いです。これではチケットの値段が上がっていくのも仕方ないかなと
思ってしまいます。ちなみに今回のマールイテアトルでも携帯電話は鳴りっぱなしでした。

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