2008年12月13日土曜日

ポクロフカの三人姉妹

見たかったけれど中々チケットが取れずにいた
ポクロフカ劇場の三人姉妹を昨晩ようやく観劇。

15年の歴史を持つ舞台なだけあって
役者の人々にも歴史を感じます。

舞台は貫通型。観客と観客が向かい合うタイプ。
しかし、途中から観客が姉妹たちの食事会に巻き込まれるという仕掛け付き。

プロトポーポフの差し入れたピローグを一緒に食べられます。
またイリーナの誕生日のシャンパンも一緒に混ざって乾杯できる。

しかし、公演直後には出来たモスクワの町並みが奥に見られるという演出は
場所の作りが変わってしまったため不可能になっていた。
これを知らない人にとっては、分からない部分なのだけど。

最後のシーンでロウソクを持つ姉妹たちの前にナターシャが現れて
それぞれの持つロウソクの光を手で摘んで消していくのが印象に残った。

また、哲学談義に割ってはいるマーシャの言葉が非常に響いた。
ロシア語で聞くと分かるけど、チェーホフの言葉は美しいと本当に思う。
それが翻訳では消えてしまうのが悲しいけど。

2時間15分という三人姉妹にしては、かなり短い上演時間だけど
それほど削った部分は見られず、テンポの早さもそんなに無理をしているわけではなかった
ので他の上演が3時間を超える三人姉妹と比べて不思議な感じを受けた。

とりあえず、これでモスクワでのチェーホフ作品はほぼ見尽くした形になりました。
残念ながら、新作のチェーホフ劇は全て2月以降(未だに未定)のため
どれも見ることは出来ないようです。来年以降にモスクワに行く機会とお金を貯めてからですね。

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