2008年12月18日木曜日

RAMTの桜の園


モスクワ青年劇場、通称RAMTの桜の園を2年ぶりに観劇。

2006年に見たときとは、見違えるようなバランスになっていて驚き。
前回見たときには、ドゥニャーシャ役の人があまりに目立っており
完全に他の役者を食ってしまっていたのですが

今回は、ドゥニャーシャ役の人が別の役者になっていたこともあり
また、それぞれの役者が役に馴染んできたこともあってか
非常に完成されたバランスのある舞台に変貌していました。

ロシアの舞台はこれがあるから恐ろしい…。

初演では酷評されたり、評価をされていなかった作品が
いつの間にか、劇団を代表するような演目になっていく
そんなことがロシアのレパートリーシステムでは見られます。

何年も積み重ねられた苦労と苦悩が、実を結ぶのは初演ではないことがしばしばです。
この何年か経ってから良くなった部類に入るのが、フォメンコの三人姉妹。
ちなみにフォメンコの三人姉妹は今が完成に近いようで
劇評では、フォメンコの三人姉妹はまるでワインのように熟成を繰り返し今が旬だ、というものを読んだことがあります。

こうした時間が経てば経つほど完成度が増すのは、どの作品にも当てはまりますが
チェーホフ作品ではそれがさらに顕著なのかな?と思ったり。

今回の青年劇場での桜の園も、2時間半という時間を全く感じさせない
非常に素晴らしい舞台でした。惜しむらくは第4幕が弱かったところ。

演劇って本当に難しくて、楽しいものなんだなぁと改めて感じさせてくれた舞台でした。

0 件のコメント: