2008年12月14日日曜日

モスクワの『桜の園』


モスクワで最も人気が高いチェーホフの舞台と言えば
このサブリメンニクの『桜の園』。一度見ましたが、チケットを取るのが本当に大変でした。
演出はガリーナ・ヴォルチュク。ラネーフスカヤをネエーロヴァが演じています。


こちらがモスクワ芸術座の桜の園
演出はアドルフ・シャピーロ、ラネーフスカヤをリトヴォノワが演じています。

演出家シャピーロの本を読んだのですが、彼の桜の園に対する理解は非常に面白い物でした。
特にトロフィーモフに対する彼の評価が、これまでのような未来の担い手というものではなく
本質的にはガーエフと変わらないという解釈。
私もトロフィーモフを英雄視するような解釈は、完全に原文を逸脱していると考えています。

2 件のコメント:

けさく さんのコメント...

面白いですねえ。こんな風に映像を見られると嬉しい。
モスクワ芸術座の方はすごくリアリズムの芝居みたいに感じました。
サブリメンニクの最初にキャストが並んで顔見せみたいにするのは、向こうではよくやることなのですか?
なんか不思議だけど、オカシクはない。
照明が綺麗ね。

風鈴 さんのコメント...

モスクワ芸術座の方はこの映像では
分かりませんが、舞台には何も置かれていません。
ピーターブルックを意識しているのか
分かりませんが、役者の演技に全てがかかっている舞台です。

サブリメンニクの方は何というか
演出が面的で、テレビ的ともいえるかな?
最後の場面でも同じように、全員が集まるんですよね。
私は必要かなぁと思ったのですが、
観客との関係が劇場によって特徴があるので、これがこの劇場のスタイルなんだなぁと思いました。
ちなみに他の作品でも、止め絵で役者を紹介のような感じにすることがありました。
また、奥行きではなく、一面の絵の表現をする演出家だなぁとも。